プロローグ03
三人の元ガンダムパイロットたちは、珍しく困惑していた。大事な発表があると聞いていたのに、残りの二人がいないからだ。戦後、彼らに与えられる情報はなるべく五人揃って伝えられた。世界中に顔がひろまってしまったデュオ個人のことでさえ、五人の前で発表されたのだ。それは、レディの配慮だった。チームワークがあるようでないようで、けれど確かに仲間であり、きっと初めての友達である五人が、それぞれ今後どうなるのか。知らないでいれば、それで良しとしてしまう彼らの性格を、見抜いての優しさ。彼らもそれはわかっていたので、ただ不思議だった。
「どうしたんでしょうねえ」
「さあな」
何かあったとは考えにくい。ここはプリベンターの中で、安全も健康も保証されている。そうでなくとも何かあれば必ず報告がくるはずだ。だから、ただわからないのだ。だが、それでパニックを起こすような三人ではない。長い時間をじっと耐えた。そうして、ようやくドアがノックされる。
「どうぞ」
カトルが声を出す。トロワとヒイロの目が少しだけ鋭くなった。相手はなにも言わない。ただドアノブがまわる音がして、ドアが開いた。異常だ。異常だった。
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